高橋佑磨、片山なつ著『伝わるデザインの基本 / 増補改訂3版』
デザイナーの同級生からもらったアドバイスなどを基に、『月刊ブルート通信』を独学で作り続けてきた。
コロナ禍になり、仕事も少なくなり、暇になった。のんびりしている時間ももちろんあるが、100%のんびりしていたら面白くない。つまらないのは良くない。
ふと思い立って近所の本屋に行き、ふと手に取ったのがこの本だった。読んでみてすぐにわかった「これは名著だ」と。
特に私のような実践だけで経験を積んできた人間には、このような基礎の部分を学ぶことで、すんなり取り入れることができた。目から鱗のことが何度もあった。
この本は「読みやすさ」「見やすさ」に重点を置いていて、それがつまりデザインの良さにもつながるのだと唱えている。
よい資料を作ることは、受け手に対する「思いやり」であり、コミュニーケーションにおける「マナー」です。
〜 伝わるデザインの基本 〜
これまでの月刊ブルート通信も、いかに読みやすく、見やすくできるか、ということは考えてきた。しかしどうしたら読みやすく、見やすくできるのか、手探りだった。
この本を読んで、デザインの基礎中の基礎を学ばせてもらった。
毎月デザインの勉強
注意したいことは、せっかく本から基礎を教わっているのに、今までのやり方に固執することである。
固執するならそもそも学ばなければいい。だから自分の傲慢な経験は、一旦すべて横に置き、この本の技術をまずはしっかりと使いこなすことを心がける。
基礎が身についてきたら、今まで我流でやってきたことの中で、使えそうなものをミックスさせる。それが個性になる。
基礎だけでは、つまらない。つまらないのはいけない。成長を止める。
プロの観点から、デザインについての基礎をいくつも学んだ。月刊ぶるーと通信に新たな革命が起きたといっていい。
ぶるーと通信は、常に、少しずつ変わっていく。試す機会は存分にある。当たり前だが、失敗は全く怖くない。
『ブルート通信vol.162』の現物も出来上がってきた。
表紙のロゴは、以前のままの方が訴求力は高そうだ。しかし基本に従った結果である。後悔はない。自分の独学のデザイン力もそんなに悪くはない線だった、ということだろう(素人レベルでは)。
基礎がしっかりしながら個性的なものは強い。
さあ、地に足をつけて、一歩ずつ、前に前に。
明るく生こまい
佐藤嘉洋