岡倉天心 著『茶の本 The Book of Tea』1895

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広辞苑第七版の辞書の旅でも取り上げた岡倉天心は、ハイデガーとも繋がる。
言葉や表現の仕方は違えど、結局はいろいろなことが同質なのだと思う(神や宇宙でさえも!)。

名前も大事かもしれないが、その思想を感じ取り、自分の考えに取り入れることも肝心だ。

岡倉天心

https://x.com/guwashi_sato/status/1871712549034762331?s=46

キックボクシングの解説を東京は水道橋の後楽園ホールでやる前に、九段下にある靖国神社に寄った。
そこの博物館、遊就館で「この本を買うべし」と天の声がしたので購入。

この本は、岡倉天心が外国人向けに茶道について書いた本である。
なんと半分英語だ。
新渡戸稲造の武士道と同じ感じか。

広辞苑の辞書の旅が終われば、つぎは英和辞典に挑戦しようかと計画しているので丁度いい。
が、よくわからない英語を読んでいると、とにかく眠くなる。
だからこの『茶の本』は、本文と和訳で二度読んだことにもなる。

実は旅先で読み終えた日に、この本を紛失してしまった。
最終章では感動して涙を流した直後にも関わらず。
懸命に探せば手元に戻せるかもしれなかったが諦めた。
無くしたこともまた、良い思い出になるだろう。

いつもはしばらく間を置いてから感想文を書くのだが、折ったページを読み返すこともできないので、今回は無くした帰り道の電車で書いている次第。

東京の目黒のスタバで待ち合わせの合間に4時間、『茶の本』を読んだこともある。
まだ慣れない英文のせいで眠気との戦いも数知れず。
そのまま寝てしまったことも何度かある。

茶室について

シンプルイズザベスト。
質素な作りにすることで、壊しやすく、また建てやすい。
生者必滅、諸行無常を感じさせる。
和を以って貴しと為すの精神で、その空間のすべてと調和しなければならない。

活花について

花を切ることに関しての人間の残酷性。
本当の花好きは、花が咲いている場所へと赴く。
その矛盾を抱きしめながらも花を愛でる。
人よ謙虚であれ、ということを学べる。
人間は臆病だが、花は死を恐れない。
千利休と豊臣秀吉の朝顔に関する逸話も秀逸。

芸術について

紅一点。
きらびやかなものばかり陳列するよりも、何もない空間に一輪の花を貴ぶ心。
格闘技で、大振りのド派手なファイトしかないと、すぐに飽きられてしまうのと同じである。
野球で強打者だけのラインナップでは面白みに欠けるのと同じである。

茶人について

己が芸術であり、己が神でなければならない。
ここにはニーチェの超人思想が垣間見える。
歩き方、座り方、立ち方、飲み方、その美しい所作に見惚れる。
ただ茶道の練習だけでは難しい。
自分が健全でいなければ美しくなれない。

そして千利休、最後の一服の話に感涙した。

茶の本では多くのことを学べた。
もう手元にはないが心には残っている。
早めに文字にしたおかげで、より自分の奥深くに浸透するだろう。

明るく生こまい
佐藤嘉洋

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