芸術新聞社『墨285号 伝える書 伝わる書』

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年間購読している書道専門誌『墨』が隔月で届きます。最初から最後までゆっくり読んでいます。今回は日本の美意識「物のあはれ」についても学びました。

私は書道に対して、技術を大切しつつ精神性にも重きを置きたいと考えています。「物のあはれ」を学ぶことで、これから意識すれば、字に投影されていくでしょう。

その修練の先に「無意識の中の意識」ができるようになり、真に自分の身となります。

『源氏物語』に多用されている「あはれ」は、生活のなかの出来事や心情、四季のうつりかわりと、さまざまな場面に及んでいます。

中略

「物のあはれをしる」ことは、人のこころを動かす教育的な効果にもつながっていきます。

中略

この教育効果によって人は実際に花を見たり、不幸な人に出会ったりしたとき、自分でも心を動かすことができる。つまり自然の美に感動したり、人の想いの深さに涙したりできる。これが「物のあはれをしる」ことである。

墨285号

物のあはれ。

年を重ね、おぼろげながら少しは感じられるようになった気もします。日々修練を重ねます。

明るく生こまい
佐藤嘉洋