戸田智弘著『ものの見方が変わる 座右の寓話』

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驚いた。パラレルワールド幸福論に通ずる脈絡をこの本で読んだからだ。

自分の知らなかった考えではなくて、自分で考えに考えて紡ぎ出した考えを、偶然読んでいた本から再度学びとることができたなんて!

パラレルワールド幸福論とは、

上を見ればキリがなし。下を見てもキリがなし

の精神が重要である。

つまり、自分が考える思想・妄想は、すべて違うほかの世界でも起こっているということ。

今よりも不幸な自分を描いて、「あそこの自分よりはマシだから。まあよしとしとこうや」とすれば、周りから見て自分がどれだけ不幸だったとしても、どこかのパラレルワールドにはもっと不幸な自分がいるのだから慰みになる。

今の自分よりも不幸な他人を見つけて慰みにするのは人としてちょっとイヤらしいが、今の自分よりも不幸な自分を見つけて慰みにするのは、いくらかマシのような気もする。

ただ、今の自分よりも幸福な自分も無限に在る。

それならそれで、「まあお幸せに。こちらはこちらでそこそこ幸せです」というような心持ちでいたい。

「まだまだ。もっともっと」の精神は、物事を向上させていく上で必要不可欠である。

しかし、時として、「まだまだ。もっともっと」は人を不幸に導きかねない。

また、「このくらいでいいかな」ばかりでは堕落していく一方だ。

過去を悔いずに省みて

未来への向上目指しつつ

今の現状を感謝しながら生きる人生を

一歩一歩と進んでゆく

これ即ち、幸福の道なり

明るく生こまい
佐藤嘉洋