ニーチェ著 西尾幹二訳『悲劇の誕生』
『悲劇の誕生』の読むキッカケは、日課にしている『#辞書の旅』。
辞書を毎日読み進め、気になった語をSNSにアップするという地味〜な荒行である。
2013年5月から始めたこの趣味は、新明解国語辞典第7版を1日1ページずつ読み進め、2018年1月に完全読破。
2冊目の明鏡国語辞典第2版の「か」行から1日2ページずつ読み進め、すでに「な」行に到達。
少し前の「て」で、「ディオニソス的」という言葉に出会った。
ディオニソス的…ニーチェが『悲劇の誕生』で説いた芸術創造の類型の一つ。陶酔的・創造的・激情的な特徴をもつさま。⇔アポロ的
【決意】
難解な読書も『#辞書の旅』を始めてから一度も挫折せずにすべて読破した。
たゆまぬ継続力が身についている。
次は『悲劇の誕生』を読むと決めた。#辞書の旅— 佐藤嘉洋【キックボクシングで名古屋から日本を元気に!】 (@yoshiHEROsato) January 3, 2020
当初は挫折続きの読書人生
昔は挫折してばかりだった。
小学生のとき、ジュール・ベルヌにハマッて何冊か読破することができたものだから、「俺はもうどんな小説も読める」と有頂天になっていたことがある。
しかし中学生の頃、『ソフィーの世界』で見事に挫折。
大人になってからも、司馬遼太郎の『坂の上の雲』を挫折したのは悔しかったなあ。
それから徐々に読書力もつき、最近ではどのような形であれ、読み始めたすべての本を読破している。
初ニーチェは、『超訳ニーチェ』。
「せっかくだから超訳ではないニーチェを読んでみよう」と、甘い気持ちで挑戦してみた。
初めて読んだのは『ツァラトゥストラ』。
ほとんど訳がわからなかった。
気狂い小説だと呆れていた。
深奥にあるニーチェの思想には、ほとんど気づくことなく。
それから『#辞書の旅』を始めた。
読書して考察すると1日30分かかる。
つまり、それだけ勉強していることになる。
2013年5月29日から連続2488日✖️30分=74640分(1244時間) ※2020年3月20日現在
まだJKFのサイト上で書評コーナーを作る前のこと。
ただ読了しただけでほとんど訳のわからなかった『ツァラトゥストラ』に再度挑戦してみた。
すると毎日の『#辞書の旅』のおかげか、ほんの少しは理解できるようになっていたのだ。
ニーチェの目指していた超人思想を。
しばらく経って、
も「一応」読破した。
この本も非常に辛い旅路だった。
しかし『#辞書の旅』に比べたら楽勝である。
人生において大きなアドバンテージとなる継続力。
それがJKFの会員さまにも身につくキッカケとなれたら嬉しい。
しかしながら、ただ読破しただけなので要リベンジだし、Ⅱもある。
今はまったくその意欲はないのだけれど。
向上しようと努力し続ける人類は…
このディオニソス的と反対語のアポロ的の考察が『悲劇の誕生』のメインテーマである。
それからというもの、私は多くの物事を
「これはディオニソス的かアポロ的か」
と考えるようになってしまったのだ!
非常に面倒くさい。
そして3月21日には、武田邦彦先生主宰の『情報の会』にて、この2つの概念について発表することに。
資料を作っているときにネットで見つけた言葉が、非常に含蓄のある一文だったのでここに記そう。
向上しようと努力し続ける人類は神々から下される苦悩を受け取らなければならない
平原卓
https://www.philosophyguides.org/decoding/decoding-of-nietzsche-tragodie/
新型コロナウイルスは、ディオニソス的だろうかアポロ的だろうか。
現段階でも多くのことがワカラナイということは、ディオニソス的と言えるか。
これから徐々に解明されていけば、アポロ的な要素も持ち得るのかもしれない。
しかしながら、世界をここまで混沌とした状態にしてしまっているということは、基本的にはディオニソス的な要素が大きいか。
何はともあれ、早く収束してほしいものである。
3月21日から、ジム内全員へのマスク着用の義務は継続しながらも、ミット打ちを1Rから再開していきます(あまり呼吸が乱れない程度に)。
ジム内は相当な対策と気を使って、かなり安全な空間を提供できています。
どうぞ気軽にお越しください。
明るく生こまい
佐藤嘉洋